21年度決算の承認と陳情

今日は経済建設常任委員会です。委員会では21年度決算の承認のほかに22年度一般会計補正予算深谷中央土地区画整理事業特別会計予算、下水道事業特別会計予算についてです。
決算は21年度予算案を地域活性化インターチェンジに反対し否決したこともあり承認いたしませんでした。

決算、補正予算の後、陳情が2件出されました。
陳情50号 「寺尾上土棚線北伸計画の廃止を求める陳情」
陳情52号 「(仮称)綾瀬インターチェンジの早期整備に関する陳情」
です。

陳情50号に関しては、陳情の提案理由にもあるように、「地形的にも無理があり、負担が大きく、生活環境の犠牲は計り知れないし、道路が作られるとこれまで作ってきた地域社会が分断され、地域住民にとって生活上の大きな障害となる。」という部分は理解できます。

それにこれまで地域説明会は可能な限り出席させていただきましたが、会場からは事業に対する不満や進行の無配慮さに憤慨される声が大きかったように思えます。

私も寺尾上土棚線の延伸は現時点で必要はないと思っています。これから少子高齢化が進み、車の台数が原則減っていくのです。渋滞緩和よりも環境保全のほうが価値のある街づくりになるでしょう。

とはいえ、この陳情は都市計画決定された道路の計画廃止を求めています。事業の停止や見直しなら賛同できますが、廃止は難しいことです。

簡単に言うと、この都市計画道路は30年、50年後もしかしたら推進すべき計画かもしれません。今の価値観ですべて白紙にすると再度都市計画道路を決定することはとても難しいことです。それにこれまで建築制限を受けてきた方がたへの損害賠償も発生します。話し合いのテーブルには神奈川県も、座間市も海老名市も参加します。急ぐ必要はないので開かれた検討会でじっくり話合うべきだと思います。

県のみちづくり計画(〜平成28年)までに検討箇所として記されただけであって、どうするかの段階ではありません。PI(パブリックインボルブメント)の手法により地域で計画から市民とともに考えることを主張すべきだと思います。

よってこの陳情は主旨不了承といたしました。

次に陳情52号です。
平成22年度予算でスマートインターチェンジに変更し国に要望を上げる件は松沢知事サイドから聞いていました。
でも、これまでスマートインターの予算枠が平成29年度までの時限で3000億円あったのが、本年4月には項目枠がはずされ新設増設も含めた総額14000億円の案が出され、今後どうなるか注視していかなければならない状況です。

8月6日には地元の橘代議士による仲介で、前原国交大臣へ笠間市長、海老根藤沢市長が陳情にうかがう機会が設定されました。

前原大臣のところにととどいている案に対し政治家が圧力をかけることは、これこそ熊しか通らないところに高速道路を作ってきた政治主導の道路政策と同じです。
あくまで全国公平な国の評価により決定されるべきです。
私は綾瀬ICは必要ないという立場ですが、借金800兆円と傾きかけた国家財政を使ってでも作るべき事業であると評価されればそれは実現するでしょう。

私は、このような状況の中陳情を出す圧力が本当に必要かと思い主旨不了承としました。


陳情だけで1時間半の議論がなされ疲れ果てました。

明日は総務教育常任委員会の傍聴に行きます。
ぜひ皆様もお越しください。