寺尾上土棚線北伸説明会/民主党神奈川県連新春のつどい

最初に2月1日に民主党神奈川県連の新春の集いが開催されました。綾瀬市からも10人以上の方が参加され全体では1800名以上が集い盛会に行われました。
来賓の紹介で案内を出してある県内33の各市町村から出席があり、政令市をはじめほとんど市長あるいは副市長が参加されているにもかかわらず、綾瀬市、海老名市、座間市の3市だけが誰も出席されていませんでした。
会に参加された方が私の耳元で「県央は予算もいらないのか」と言われ何も反論でず座間の議長と目くばせした次第です。


1月31日は午後5時半より寺尾上土棚線北伸説明会に参加してまいりました。
当日は約30名の参加者があり、市のインター推進担当部長以下職員数名による説明会でした。

冒頭、渡辺インター推進担当部長から寺尾上土棚線の寺尾台以北は昭和44年に都市計画決定されており、今後皆様の意見を聞いて事業化していくという説明がありました。

それに続き、担当の田村氏より平成20年度寺尾上土棚線が国道一号から寺尾台まで4車線化がなされたが、この道路は橋本から城山インターまで続く国道129号線に匹敵する重要な道路である。道路の形態は地下式や高架式なども考えられるが、これまでより広い幅員になるので家屋の移転や、地域の分断が見込まれる。神奈川県の計画ではみちづくり計画の中には記載されておらず、今年改訂なのでその計画に入れてもらうよう事業化に向けて神奈川県に依頼していくというものでした。今回のアンケートはまずはそのための地域の皆さんの意向調査という位置づけのようです。

しかし、会場に来られた方々からはこのアンケートへは記名方式になっているが、意向調査と言いながら意思確認のようにこの内容を後々利用されるのではないかと不審感を持ってとられている方が多くおられました。
また、事業に関してもスケジュールが分からないのに、今家の修繕をすべきかどうかわからないといった意見や、高齢者に別のところに行けとはあまりにつらい。地権者と周辺住民と分けるということはどういうことか。まちづくりと言いながら道路事業をどう進めるかであって選択の余地がないのではとの厳しいご意見が出され、予定されていた時間を一時間ほど過ぎても市側の説明に納得できない様子でした。

これまでインター事業の進め方でも見られてきましたが、建設ありきでまちをどうするのかでは、市民は納得しないでしょう。道路ができるのでどうしたらいいかを議論してもそれは市民との話し合いの上でまちづくりを考えるということとは違うと思います。

都市計画決定されているので道路計画は確かにあります。
ですがなぜ今まで事業化すら議論されなかった道路が進むのか(これまで事業化できなかったのはあまりにも費用がかかりすぎる道路だからで、市がほしいと望んでも県も全く見向きもしなかったのです)。

私たち市民が考えなければならないことは
市長はインター建設と引き換えに綾瀬市の道路開発を県に要望しているが、それが本当の地域の活性化として市民が了承できるかということです。

座間、海老名からの東名高速へのアクセスは寺上線がなければ綾瀬インターを利用するとは思えません。あくまでも綾瀬インター設置の目的は県央の発展であり藤沢市再開発のためです。綾瀬市はそのことを理解したうえで、南部地域のICアクセス向上に寄与し、更には都市間競争に勝つ(一体何で勝とうというのか)ために寺尾上土棚線北伸を推進するのでしょう。
深谷落合の土地開発も工業用地としてしか認定されないのであれば大型ショッピングセンターもできません。土地がない通過都市となりかねないまちづくりはけして平坦ではありません。

何より40年来培ってきた地域コミュニティを破壊して周辺に環境負荷をかけて作られる道路政策に、市長の言う「住んでみたい、住み続けたいまち」という活性化した綾瀬の未来を描くのは困難です。

ですが、ようやく動かなかった道路計画がインターを受け入れるということと引き換えに進むという評価もあるでしょう。

政治は決断のタイミングも重要ですが、何よりまちづくりの議論は多様な選択肢を残しつつ進めるべきだと思います。