米軍再編

昨日、日米安全保障協議委員会による在日米軍再編の最終報告書合意のニュースが流れました。
今日新聞紙面でご覧になった方も多いと思います。
日本の移転費用負担はあまりにも膨大で、今後増税国債による捻出を危惧する記事もありました。
今回の再編で国の防衛に対する体制が確実に米軍依存でいくと国民に示されたように思います。

私は地球規模での平和を心から望む平和主義者を自負しています。
しかし政治にかかわるものとして、市場のグローバル化により日本企業が世界各地に進出してくると、世界中にいる日本民間人を守るべき国家が脆弱では安心して経済活動ができないのも事実です。更に日本が世界中の日本人を自国の外交能力(それだけの力があれば・・・)もしくは軍事力で守るという事も難しいのであれば、アメリカの力を借りるという事もやはり理解できます。軍備は戦争をするためのものだけではなく、相手国との交渉を有利に進めるためのカードでもあることは承知の事でしょう。
ですが今回移転とはいえ、外国の施設まで整備する分まで含む額があまりにも多くて、アメリカに守ってもらう費用負担だからというだけでは国民は納得できません。
日本はこれから少子高齢化の時代をむかえ、国際的にどのような立ち位置にいて外交をなし、国際社会のなかで国民の生活を満足できるものにするために、どんな国家ビジョンを描いているのか、その戦略をもっと国民に詳しく説明する義務があると思います。
この再編で膨大な予算を米軍移転につかい、それを国民の血税から支出するのであるから、明確な戦略を国民に理解できるようにきちんと責任してもらえないと、「財政が厳しい」からと市民に説明している地方自治体も信頼をなくしてしまいます。

ところで、厚木基地の艦載機の移転問題ですが、厚木基地周辺に住む住民としては心から望んでいた事です。ですが、国内の他の自治体に移転する事は手放しに喜べません。
綾瀬市は私たちがいくら素晴らしいまちづくりの絵を描いても爆音が響く生活は変えることができませんでした。緑がたくさん残っていて、すみよいまちですといいながら目の前を戦闘機が爆音を轟かせて横切るのです。

自治体同士でいがみ合い押し付けあうなど本末転倒です。あくまでも国の責任でしっかり調整していただきたいものです。

そのためにも、この国がこれからどうあるべきか国民の納得いく方向を示して行くべきだと思います。