更生保護活動を推進する民主党議員の会

satakeyuri2007-11-06


(写真はまこと寮の中です。衣類が並べてあるのは寄付されたものだそうです。出所してきて何もない人もいるようです。下の写真は食堂で、ここで調理員が手作りで食事を提供しています。経費削減で外部から受注という話もあったそうですが、手料理で迎えるべきという意見が各施設から出て取りやめられた経緯があるそうです。確かにおふくろの味は重要ですね。)
5日午後1時より、更生保護活動を推進する民主党議員の会で、横浜刑務所と厚生保護寮「まこと寮」の視察に行ってまいりました。
最初に行った横浜刑務所では署長以下各部職員からの説明を受け、所内を見学してまいりました。横浜刑務所は約1300人余の受刑者が服役中で、日本人と外国人の割合は4:1程です。犯罪名の内訳では、窃盗が32%、覚せい剤30%、詐欺・横領8%、傷害・同致死5%、強盗・同致傷4%、道交法2%、恐喝2%その他14%と分類されております。外国人は窃盗32%強盗・同致傷21%、覚せい剤15%、出入国法11%、殺人・同未遂45%、そのた14%と続きます。執行刑期は3年以下が半数を占め比較的軽い刑期の人が入るようです。ですが、日本人の場合は入所度数が多く、初めては8%なのに対し、2回以上から多くは15回以上の人もいます。再犯率が非常に高いようです。外国人は出所後強制退所になり、2回以上となると、入管の手落ちとなるのです。

刑事施設では、過剰収容と、処遇困難な受刑者が多いという現状を教えていただきました。精神疾患や身体疾患、障害を持つ受刑者など対応に苦慮するようです。
また、高齢者も多く、コンビニで強盗をし服役だとか無銭飲食で詐欺罪として複数回服役するケースがあるようです。
刑務所を安住の地として犯罪を犯す高齢者を社会でささせる政策も必要なのだと実感させられました。

実際に刑務所で服役中の人の作業を目の当たりにしたのは初めてで、怖くて厳しい矯正教育がなされているというイメージではなく、刑務所が矯正処遇を重視していて就労活動支援につなげる=再犯防止に力を入れていることがよくわかりました。

そのあと更生保護寮「まこと寮」を視察しました。まこと寮は男性のみ収容していて、同様の施設は県内に4か所あるそうですが、非常に少なく今後増やしていく必要があるといわれました。
ここは、出所後仕事を見つけ自立するまでの支援をするところです。仮出所になった人や、保護観察になった人で身元引受のない人や、自分で希望する人が入所するようです。そこでは3食と居住空間が保障され、入所の間にきちんと就労の道筋をつけ、お金を貯めさせ住むところを見つけるまでの約4〜6か月を支援するそうです。ここは昨年建て替えがされ6月に開所したたそうで非常に快適な施設でした。参加した議員の意見で、受刑者の待遇は恵まれていて被害者救済が不十分な感じがするということを言われてました。とはいえ本来ここから自立し、再犯をすることなく生活できるようになることが重要なのです。今後の成果を期待します。

夜は神奈川県保護司会連合会会長 石原氏をはじめ保護司の方々との交流会で様々な取り組みや、保護司の活動を伺いました。
議員という立場での協力や活動をご理解いただきたいと要請があり、女性の議員としてできることは協力させていたくお約束をしてまいりました。